三つのドイツ幻想

まるで、巨大なペニスを讃えるといった格好

白っぽいブロンドで、ブルー・アイズで、胴がきりっとしまっていて、笑顔が可愛い。彼女はまるで、巨大なペニスを讃えるといった格好でビールのジョッキを抱え、我々のテーブルに運んでくる。
(『蛍・納屋を焼く・その他の短編』収録)

季節の最後のブリザードのような

しかし1945年の春にロシア軍が季節の最後のブリザードのような格好でベルリンの街に突入してきたとき、ヘルマン・ゲーリング要塞はじっと黙したままであった。
(『蛍・納屋を焼く・その他の短編』収録)

引用:『三つのドイツ幻想』 村上春樹